季節の変わり目~ゆらぎ肌

季節の変わり目~ゆらぎ肌

暑さや日差しが少し落ち着いて、メイクやコーディネートに秋の色を入れたくなる季節ですね。鏡の前で新色のアイシャドーをのせて、秋のおしゃれを楽しみたいのに、なんだかお肌の調子がいまひとつ…そんな経験はありませんか? 

「昨日は乾燥気味だったのに、今日は皮脂が気になる」というように、肌が不安定な状態を感じたら、秋の「ゆらぎ肌」になっているのかもしれません。ゆらぎ肌の原因を知り、しっかりと対策して、秋のおしゃれを楽しみましょう!

 

ゆらぎ肌とは何?

「揺らぐ」とは、ぐらぐらと揺れ動くことや、物事の基盤が不安定になるという意味の言葉です。つまり、ゆらぎ肌とは、良い状態が続いていないだけでなく、悪い状態も続いていない、不安定な肌を指しています。 

ゆらぎ肌の状態となっているとき、それぞれの症状は長く続くわけではないのですが、乾燥、ニキビ、肌荒れなどが起こり、普段より肌が敏感になって、化粧のノリが悪くなったりします。

では、ゆらぎ肌の原因とは、一体、何なのでしょうか?

 

ゆらぎ肌になる原因は?

ゆらぎ肌の原因は、<バリア機能>の低下です。肌の構造は、最も外側に、角質層と呼ばれる0.02ミリ程度の薄い部分がありますが、ここで外からの刺激や異物の侵入を防ぐとともに、内部の水分の蒸発を防いでいます。これが、<バリア機能>です。

<バリア機能>が低下する原因は、「外的要因」と「内的要因」の2つに分けられます。外的要因には、紫外線、花粉、気温の変化などがあり、内的要因には、栄養不足、ストレス、ホルモンバランスの乱れなどが挙げられます。

外的要因も内的要因も、いつでも、誰にでも、起こりうる要因ばかりです。では、なぜ秋になると、ゆらぎ肌を自覚する人が多いのでしょうか?

 

秋ならではのゆらぎ肌の原因

栄養不足

暑い夏には食欲が落ちて、そうめんや冷やし中華等の、冷たくてのど越しの良いものに偏った食生活になりがちです。夏の間のこうした食生活が続くと、糖質は過多に、ビタミンBやタンパク質は不足していきます。

季節の変わり目は、気温や湿度の変化に対応するだけでも、体は精一杯です。やがて、エネルギーが足りなくなってしまいます。

花粉

花粉

花粉によるアレルギー反応も、肌の状態を悪化させます。

花粉アレルギーといえば、春先のスギやヒノキの花粉が代表的ですが、残念ながら、アレルギーを引き起こす花粉は、ほかにもたくさんあるのです。

地域によっても差はありますが、主なものは、イネ科、ヨモギ、ブタクサ、カナムグラなどです。関東地方の例を挙げると、イネ科は10月の終わりごろまで飛散しています。ヨモギ、ブタクサ、カナムグラは、共に8月から飛散し始め、9月にピークを迎えて10月まで飛散し続けます。これらの花粉にアレルギーがある方は、秋に肌の状態が悪化しやすいことが多いようです。

 

気温・湿度の変化

季節の変わり目は、気温や湿度の変化が大きい時期です。気温の変化は、私たちの体にとって大きなストレス。体温調節は自律神経が担っていますが、あまりに気温の変化が大きいと、うまく体温調節しきれず、自律神経が乱れた状態になります。その結果、血液の循環が滞ってしまい、血行が悪くなり、肌のターンオーバーの乱れを引き起こします。これが、ゆらぎ肌の原因となるのです。

 

肌の摩擦ダメージの蓄積

日々のスキンケアを通して、無意識のうちに肌をこする習慣ができてしまっていると、肌へのダメージが蓄積して、ゆらぎ肌になることがあります。

クレンジング、保湿、紫外線ケア、メイク、と毎日、習慣的に行っている動作も、見直してみると意外に肌をこすっていることがあります。特に夏場は、日焼け止めを落とすために、クレンジングの回数やこする動作が増えることが多くなります。

マスク荒れ

また、近年は、マスクによる摩擦もダメージになります。

こうした摩擦が日々繰り返されると、バリア機能が失われていくため、ゆらぎ肌の原因になります。

 

ゆらぎ肌への4つの対策

ゆらぎ肌を放置していては、肌バリア機能は悪化の一途をたどり、敏感肌になってしまったり、シミやシワの原因となってしまうこともあります。

先に述べた通り、ゆらぎ肌は症状が落ち着かないため、一見、対策しにくいように思われますが、ちゃんと対応策はあるので大丈夫です。

順番に、対策方法を見ていきましょう。

 

栄養補給

栄養補給

栄養不足の対策は、とっても簡単! 足りない栄養を補えばいいのです。

基本的にはバランスよく食べることができれば良いのですが、3食すべてバランスを整えなくても大丈夫です。予定や生活習慣に合わせて、1日の食事全体で栄養素を取ることを考えましょう。

その上で余裕があれば、肌を整える栄養素として知られている、ビタミンB2、ビタミンB6とビタミンCを多く取るのが効果的。それぞれの栄養素を多く含む食品は、ビタミンB2ならウナギ・青魚・レバー・卵・納豆、ビタミンB6なら豚肉・海苔・豆類・ウナギ、ビタミンCならブロッコリーや果物などです。

 

花粉対策

花粉に関しては、まず自分がどの花粉に対してアレルギーがあるのか、病院で調べてもらうのが確実です。イネ科、ヨモギ、ブタクサ、カナムグラ等の秋の花粉に対して、それほどアレルギーが無いのであれば、あまり神経質になる必要はないでしょう。

花粉対策は、肌に付きにくくすることと、早く落とすことの2つがあります。衣類や布団を部屋干しにしたり、ポリエステル等のつるつるとした素材の衣類を選ぶと良いでしょう。外出前のメイクは、最後にパウダーをのせて、べたつきを抑えるのがポイントです。帰宅後は早めに洗顔して、顔に付いた花粉を落としましょう。

また、部屋の換気は、花粉の飛散量が少ない早朝にするのがおススメです。午前10時を過ぎると花粉の飛散量は増えますので、遅くともそれまでには換気を終えるようにします。花粉を除去できる空気清浄機もたくさんあるので、ぜひ取り入れたいものですね。

 

保湿と紫外線対策

肌の保湿と紫外線対策は、スキンケアの基本です。ゆらぎ肌では、吹き出物ができたり乾燥したりと、どんなケアをしたらよ良いか迷うかもしれませんが、吹き出物が気になるときでも保湿は必要です。

大人ニキビ

大人の吹き出物は、ターンオーバーの乱れから古い角質がたまり、毛穴をふさいでできるものです。しかし、思春期のニキビ肌とは違い、ターンオーバーが乱れている大人の肌は、一般的に乾燥気味の人が多いようです。洗顔料をよく泡立てて優しく洗顔し、しっかり保湿して、肌を整えてあげましょう。

紫外線も、肌のストレスになって乾燥を悪化させます。当然ながら、シミやシワの原因にもなります。

肌の状態を見ながら、刺激の少ない紫外線ケア用品でしっかり防ぎましょう。

 

スキンケアの動作の見直し

スキンケアの見直し

摩擦ダメージを軽減するためには、普段、習慣になっている、スキンケアの動作を見直した方がいいかもしれません。

具体的には、メイク落としや洗顔のときに、ゴシゴシこすっている場合があります。アイメイクや日焼け止めは、専用のメイク落としを使用した方がするりと落ちやすいため、肌をこすらずに済みます。

化粧水をしっかり浸透させたい!と、叩くようにパッティングするのも、肌には逆効果です。保湿剤は手のひらにのせて、顔全体にそっと広げます。その後、両手でふんわりと顔を包むように、ふわっと押さえるのがポイントです。

肌が動くようなやり方は、力の入れ過ぎです。手を優しく肌に置く・包むようなイメージで、動作を見直してみましょう。

 

まとめ

肌の調子が整うと、おしゃれもしやすく、気持ちも明るくなりますよね。日によって肌の状態が変化するゆらぎ肌も、原因を知れば、ちゃんと対策はできます。秋ならではの原因は、栄養不足、花粉、気温や湿度の変化、肌の摩擦ダメージの蓄積などがあります。

栄養不足には、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンCを多くした、バランスの良い食生活を心掛けましょう。花粉は、付けない・部屋に入れない・すぐ落とすことで、肌との接触を減らすのが大事です。保湿と紫外線対策は、肌に与えるダメージを減らすために欠かせません。また、自分のスキンケアの動作を見直して、肌を動かすような洗い方や塗り方は避けましょう。

秋は収穫の季節。おいしいグルメがたくさんあります。味わいを楽しみながら、肌と体に栄養をしっかりと補給して、季節を楽しんで過ごしたいですね。

 

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